先日、僕の尊敬する某エバンジェリストさん(←隠す意味ないw)のツイッターでこんなツイートを発見しました。


これね、めちゃくちゃかっこいい&深~い言葉だと思うんですよね。

だって「敵」ですよ?世の中、どうやって敵を排除しようかを考えることのほうが多いのに、「敵はいた方がいい」、しかも「最高の味方」なんてなかなか言えない。

例えが適切かどうかはわかりませんが、戦争だって「敵」がいるから起こるわけです。(厳密にいえば、利害関係の対立などで、相手を「敵」と "見なしている" 状態)

急に「敵」という言葉に興味が湧いてきたので、改めて意味を調べてみました。(デジタル大辞泉より)

① 戦い・競争・試合の相手。「大国を―に回して戦う」「―の意表をつく」「―をつくりやすい言動」
② 害を与えるもの。あるものにとってよくないもの。「民衆の―」「社会の―」「ぜいたくは―だ」
③ 比較の対象になる相手。「―のほうがもてる」「弁舌にかけては彼の―ではない」
④ 遊里で、客と遊女とが互いに相手をさしていう語。相方。おてき。
⑤ (「的」とも書く。代名詞的に用いて)多少軽蔑して、第三者をさしていう語。やつ。やつら。

一言に「敵」といってもこんなに意味があったんですね、改めて認識。

さて、①や②については、一般的によく使われる意味ですね。どちらかというとネガティブな意味合いで使われることが多いような気がしています。

③についても、よく使われる意味だと思いますが、これは比較対象としてなので、あまりネガティブな印象ではないような感じ。

④と⑤に関しては、今ではあまり使うことないのかな?少なくとも僕はほとんど使ったことのない意味ですね。 

そんな感じで少し話を戻すと、西脇さんのツイートにある「敵」というのはどの意味のことを言っているのかと考えたわけです。④と⑤の意味は除くとしても、①~③の意味であれば、状況によってはどれでも捉えることができるのではないかなと。

「敵はいた方がいい」という言葉から、①の「戦い・試合・競争の相手」というのはいた方がいいですよね。逆説的ですが、相手がいないとそもそも競争というもの自体生まれないわけですし、競争があることによって、相手よりも上手になろうとか、強くなろう、という意識が芽生えて、自分が成長できるという面も大いにあると思っています。スポーツなどはそうした上に成り立っているものですし、「好敵手」という言葉があるように、ライバル関係というのはいつの時代にも存在します。

②の「害を与えるもの」という意味でも捉えられると思います。害を与えられることは、決していいことではないし、できればそんなもの与えられたくはないのですが、一方でそうしたものから身を守る、回避するための知恵を働かせることも大切なんですね。例えば、日本では台風の被害が予想されれば、戸を養生するなどの対策を取りますよね。これも、「台風の被害」という、これまでの経験から対策を学んだ結果なわけです。(余談ですが、以前にベトナムに行ったときに、これから台風が来るというのにあまり対策が取られていないのをみて驚いた経験があります。。台風の通過後は街路樹は根こそぎ倒れ、工事現場とかも "ほ~ら、言わんこっちゃない状態" でした…苦笑)

そして、③ですが、これも自分以外の何かと客観的に比較してみることによって、初めて認識できることは多いので、解釈としてはありだと思います。ただ、エバンジェリストとして自分の道を自分で切り開いている西脇さん的には、他者と比較すること自体にはあまり意味を見出していないのではないかとも感じますが。 

さてさて、この3つ、いずれの意味合いでも「敵」のことを「自分を強くしてくれる最高の味方」と捉えることはできそうです。強くしてくれるというだけではなく、成長させてくれる、知恵を与えてくれる、自分を認識させてくれる、といった様々なニュアンスが含まれているような気はしますね。

個人的な経験から言えば、「敵だと思っていた人が実は味方だった」みたいなパターンは今までにも何度かありました。というよりも、自分が勝手に「敵」だと認識していたという面のほうが大きかったのかなと。この世の中、そんなに悪い人ばかりではないし、少しだけ相手を受け入れて、知ろうとするだけで、意識は大きく変わったりするんですよね。

この西脇さんの考え方は、多くの人の人生観を変える可能性があるのではないかと思っていて、この考え方ができるようになると、ある意味、自分の周りから「敵」がいなくなって「味方」だらけになるわけです。(もちろん、味方が急に敵になるようなパターンもあるかもしれませんけど…)

そうなれば自分の邪魔をする存在はいなくなるので、自分の生きたいように生きていける世界になるのではないかなと。つまり、自分の "持っている能力や魅力" を存分に活かすことができるんですよね。

これも「多様性」を大切にされている西脇さんだからこその考え方なのだろうと、ツイートから深読みしてみたわけです。もちろん、ご本人の本当の思いというのはわからないですが。。。

このように、「ネガティブに思われがちなことを、逆転の発想でポジティブに考える」ということは簡単なことではないですが、ちょっとしたことで変えられることもあります。本当に急にふーっと楽になる瞬間って来たりします。

そんな "きっかけ" になるかもしれないツイートで、個人的にもいろいろ考えさせられたのでタメになったよ、というお話でした。